【ザ・軍艦島!自然が作った造形、見附島】能登半島一日で一周

自然系軍艦島No.1見附島絶景・珍景

やっちゃえ!オッサン よしのケンジです。

日本全都道府県を巡るアラウンド47に取り組んでいます。

日本には沢山の「軍艦島」があります。

その中でも能登半島の見附島は、自然の造形ではNo.1

目の前に迫る迫力は、「ザ・軍艦島」だと言いたい。

1200年前からの伝承が残り、古くから人々を魅了した景勝地です。

その特異な造形を、見に行きましょう。

429 Too Many Requests

能登の先端を横断

(2018年8月初旬の晴れた暑い日)

道の駅すず塩田村を出発し、見附島を目指します。

429 Too Many Requests

国道249号線はループ道路を境に、海の景色から山の景色へと変わります。

日本海側から飯田湾へと横断

珠洲市街まで20分

そこから見附島まで10分ほどです。

珠洲市外から進んで行き、鵜飼川を渡った先にある見附島口交差点を左折します。

看板は小さいので、見落とさないように左折しましょう。

見附島に到着

駐車場に車を停め、林を抜けるとすぐに海。

海岸に出ると突然ドン!と目の前に飛び込んでくる景色。

海岸に出ると突然ドン!と目の前に飛び込んでくる見附島

海の青空の青島の緑白い岩肌

海の青、空の青、島の緑と白い岩肌の見附島

この日は、訪れるのに絶好だったと思います。

海の向こうに広がるパノラマ

ここからは、空気が澄んでいれば海の向こう側に白馬岳、立山をはじめとした山々が望めるようですね。

見附島の向こうには、空気が澄んでいれば海の向こう側に白馬岳、立山をはじめとした山々が望める

見渡せる範囲は、新潟県の火打山、焼山から長野県、富山県と続き、岐阜県の乗鞍岳まで広がります。

見附島について

見附島は平安時代初期である約1200年前、空海のころからの伝承が残る景勝地です。

島の形を上から見ると、キレイな菱形

Googleマップで見ると良く分かります。

陸から見附島を見るとき、菱形の尖ったところが目の前に来るため、あたかも巨大な船が船首をこちらに向けて迫ってきているように思えます。

別名「軍艦島」と呼ばれるのも納得の景観です。

見附島は別名「軍艦島」と呼ばれるのも納得の景観

石川県指定天然記念物及び名勝

見附島(みつけじま)

見附島は標高29m、長径160m、短径50mの菱形をしている。地質は能登半島北東域に散在する新第三中新世後期(約1,100万〜500万年前)の珪藻土(飯塚珪藻泥岩層)の堆積構造を持つ。長年の風化・浸食によって、この特異な形状になった。植生は、タブノキ、モチノキ、ヤブツバキなどの照葉樹が多く、四季を通じて緑に覆われている。昭和30年代までは東側壁から登ることができ、頂上に見附神社の祠があった。

名称の由来は、加志波良比古(かしはらひこ)神あるいは弘法大師(空海)が海を渡ってきた際に、この島を見つけて上陸したため見附島と呼ぶようになったという伝承がある。形状が軍艦に似ることから「軍艦島」とも言われ、また月の名所でも知られており「見月島」と記す文献もある。

見附島は、奥能登沿岸の地形形成過程や植生を知るうえで重要な学術的資料であり、石川県の代表的な景勝地である。

島に続く海上の道

見附島までは、石が埋められて道が作られています。

島の麓まで歩いて近づくことができますね。

見附島までは、石が埋められて道が作られています

でも、この日は潮が満ち具合のためか島の手前で途切れていました。

見附島への石の道は島の手前で途切れてました

もし道が島まで繋がっていたとしても、断崖絶壁なので登ることは難しいでしょうけど。

印象的な白い断崖絶壁

側面は白い壁になっていて、印象的です。

頂上部だけに木々が生えています。

見附島は頂上部だけに木々が生えています

この上の見附神社の祠があったのですね。

島の脇の海上には鳥居が建っているので、ここをくぐって参拝していたのかなと想像します。

見附島の脇の海上に鳥居が建っている

撮影スポット

みつけたろう

記念撮影スポットを発見。

ご当地キャラ「みつけたろう」が迎えてくれます。

見附島のご当地キャラ「みつけたろう」

ここ見附海岸から、南に続く恋路海岸までの3.5kmのことを「えんむすび〜ち」と呼ぶようです。

えんむすびーちの鐘

「えんむすびーちの鐘」がありました。

えんむすびーちの鐘

見附島を見ながら、記念に鐘を鳴らしましょう。

えんむすびーちの鐘と見附島

あなただったら何を願いますか?

見附の社と空海の伝承

浜には「見附の社」があります。

見附の社

見附島と空海に関しての伝承が、記載されています。

見附島と空海に関しての伝承

見附島と空海

弘法大師空海が唐の國に渡り恵果阿闍梨(けいかあじゃり)のもとで修行され三國伝来の伝承者と認められ金胎両部の潅頂(かんじょう)をうけ密教伝来の三杵(さんしょ)を授けられた。唐の僧達はその三杵を奪い返さんと日本に帰ろうとする空海を海岸まで追いつめて来た。その時空海は東方を望まれ「密教有縁の所に行きて我を待つべし」と三杵を大空高く投げられた。帰國された空海は三杵を求めて海路佐渡より能登沖を通られた時波の音とともに法華経を誦する声が聞えてきたので島を頼りに着岸された。そこで村人達の案内により山の桜の樹に探し求めていた三杵の一つ五鈷杵(ごこしょ)が光り輝き白夜法華経を唱えていた。空海は深くお喜びになりここに一宇を創建され吼木山(ほえぎざん)法住寺と名づけられた。そして三鈷杵は高野山の松の樹に掛かっていた。それより島を見附島と呼び縁結びの神を祭り海難の守り神と共に小社を安置し4月18日を祭日とし舟を繰り出し島上に登り祝詞を奉じて来た。
しかし今は歳月による風化に加え能登沖地震や台風の被害により島に往時を偲ぶ雄姿はなく島上の社も崩壊したまま今日に致っています。

平成十二年七月 見附の社

空海が唐から投げた三鈷杵が高野山で見つかったため、その地に高野山真言宗総本山金剛峯寺を開いたというのは有名な伝承です。

その時投げたのは三鈷杵だけではなく「三杵」、つまり3つの「杵」を投げていおり、その内のひとつが、ここ見附島で見つかったということですね。

空海の三杵はどこに?

ここで言う「杵」とは、密教で使う杵の形をした法具のことです。

三杵はどこに?

三鈷杵は高野山に

五鈷杵は見附島に

では、もう一つの「杵」はどこにあったのでしょうか?

もう一つの「杵」である独鈷杵は、佐渡の小比叡山に飛来していたそうです。

独鈷杵、三鈷杵、五鈷杵のイメージ

独鈷杵、三鈷杵、五鈷杵のイメージ

出典:三鈷|コトバンク

<参考>

高野山真言宗総本山金剛峯寺

蓮華峰寺|Wikipedia

全国の軍艦島

さて、見附島は別名「軍艦島」ですが、全国には他にも「軍艦島」と称される場所があります。

軍艦島|Wikipedia

代表的なのは長崎の沖に浮かぶ端嶋です。

世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成遺産の一つでもあるため、有名です。

他にも、契島(広島県)、神集島(佐賀県)、日出島(岩手県)があります。

この内、人工物で「軍艦」に見るのが端島と契島。

これを「人工物系軍艦島」と呼びましょう。

端島(長崎県)

端島(長崎県)|出典:日本の近代化を支えた産業遺産 軍艦島|ながさき旅ねっと

出典:日本の近代化を支えた産業遺産 軍艦島|ながさき旅ねっと

契島(広島県)

契島(広島県)|出典:契島|ぐるっとたけはら観光ナビ

出典:契島|ぐるっとたけはら観光ナビ

神集島、日出島は島の姿そのものが「軍艦」に模される、言わば「自然系軍艦島」です。

そして、今回訪れた見附島は「自然系軍艦島」です。

神集島(佐賀県)

神集島(佐賀県)|出典:九州離島旅 2 「魏志倭人伝」の島 壱岐|4travel.jp

出典:九州離島旅 2 「魏志倭人伝」の島 壱岐|4travel.jp

日出島(岩手県)

日出島(岩手県)|出典:日出島(岩手県宮古市)|いわて三陸観光復興プラットフォーム

出典:日出島(岩手県宮古市)|いわて三陸観光復興プラットフォーム

神集島、日出島は沖に浮かぶその姿を横から見たときには「軍艦」に見えることから「軍艦島」と呼ばれています。

そのため、見る角度が変わると軍艦っぽさが薄れてしまう可能性が・・・

でも見附島は、菱形の島の形自体が軍艦そのものじゃないですか。

なので、造形的には軍艦島No.1だと思います。

見附島が造形的には軍艦島No.1だと思う

ここでもキリコ

能登半島は、各地でキリコ祭りが行われます。

もちろんここ、見附海岸でも。

宝立七夕キリコまつり

しかも、キリコが海に担ぎ出されるということで、海に光が反射する様子はとても幻想的だろうなと想像します。

宝立七夕キリコまつり

8月7日の版、見附海岸の海上に灯された柱松明めざして、約100名の若衆に担がれた6本のキリコが一斉に海に担ぎ出されます。大キリコが海上を勇壮に乱舞する様は、幻想的でさえあります。

きりこは神輿の巡行路を照らす御灯(おあかし)として発展してきたとされていますが、宝立町ではキリコを主役にした七夕祭として行われ、七日盆の祖霊迎えの意味もあったと伝えられています。

日本違算「灯り舞う半島 能登〜熱狂のキリコ祭り〜」活性化協議会 珠洲市

なぞの壺

駐車場に戻る途中、林の中になぞの壺が。

見附海岸に置かれたなぞの壺

誰かが置いたのか?それとも・・・

七尾湾を目指して南下

見附島は、当初立ち寄る予定に含めてなかったのですが、来て良かった。

珍しい景色を楽しむことができました。

さて、能登半島めぐりも後半です。

見附島を後にして次は、七尾湾を目指します。

【海上オブジェか怪鳥の巣か。奇景ぼら待ちやぐら】能登半島一日で一周
七尾湾は、皿に張った水ように穏やか。その海面に、ポンッとかぶせたように建っている物体。それが、ぼら待ちやぐら。まるで、湾を進む多足歩行ロボットのコックピットにも見える姿は、海上オブジェか怪鳥の巣かとも形容される奇景をそこに生んでいます。

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