トラブル発生!!
さあ、大変!
緊急事態!
もう嫌!
対応で身も心もヘトヘト・・・
こんな経験はありませんか?
トラブルの対応は確かに大変です。
できれば起きて欲しくないですよね。
でも考え方を変えると、トラブルの発生は問題解決につながる「種」だと言えるんです。
あれ顔色悪いんじゃない?
先日、定点観測で問題が発生した時の傷を浅くする、という記事を書きました。
定点観測は内側から問題を発見することです。
人間に例えるならば、定期検診で病気を発見することだと言えます。
そして、トラブルの発生は外から問題が見つかるということです。
例えるならば、
他人から「顔色悪いんじゃない?」
と自覚症状のない病気を見つけてもらえること、といえるのではないでしょうか。
つまり、トラブルという事象(インシデント)の発生により、定点観測では発見できなかった問題を認識できるようになる、ということです。
インシデント発生こそが実は、問題解決の種なのです。
インシデント管理
ではトラブルというインシデントが発生したときは、どの様な対応を行えば良いのでしょうか。
【1】トラブルの解消
まず優先すべきはトラブルを解消させることです。
そのための対処を行います。
まずは、二次災害、三次災害を誘発しないことです。
【2】インシデントの内容を記録
記録すべき内容は次の例を参考にしてください。
- 現象
- 被害レベル
- 影響範囲
- 発生原因
- 対処方法
- 再発防止策
- ステータス
インシデントの記録はリスト管理します。
リスト管理することで、
- トラブルが再発した場合の対処ノウハウのデータベースになる
- 根本原因を分析する情報源となる
- 問題管理へ移行するための優先度を考える判断材料になる
という効果があります。
【3】インシデントの分析
インシデントの内容を分析し、問題を発見します。
トラブル発生の根本原因である問題が、すぐに判明した場合には問題管理へ管理を移行します。
【4】定点観測内容の見直し
同様のインシデントが再度発生した場合に備えます。
発生したインシデント内容をもとに、検知する定点観測項目や基準の見直しを行います。
なお新しい基準での監視は、問題が解決した時点で継続すべきかどうかを再評価します。
問題解決の結果「不要」になった定点観測項目は、監視を止め効率的な運用が行えるようにすべきです。
定点観測項目が雪だるま式に増えていってしまった結果、非効率な運用になってしまったり、本来重視すべき監視への注意が弱まったということは避けるべきことです。
【5】定期評価
トラブル発生の根本原因である問題が、すぐに判明しないものについては、インシデント管理で継続管理します。
インシデント管理の内容は定期的(例えば月に1回)に評価します。
<評価内容:例>
- 複数のインシデントから問題を類推する
- 問題管理へ移行する優先度の決定
<優先度検討の観点:例>
- 再発すると被害レベルが高い
- 再発すると影響範囲が広い
- ひとつひとつの被害は軽微でも発生頻度が高い
インシデント管理によって、
- 定量的にどんな事象にどれだけのリソースが必要だったか
- 類似事象がどれだけあって、どこまで類型化して対応できるか
- その対象のインシデントがどれくらいあるのか
これらが明らかになります。
また、これら問題管理に渡すことで、定量的な業務削減につがっていくのです。
【5】インシデント管理から外す
問題管理へ移行したインシデントは管理対象から外します。
まとめ
定点観測で書いたことと重なりますが、やはり大事なのは早期発見、早期治療です。
小さなトラブルは問題の兆候、つまり種です。
その原因を深掘りしないと後で大爆発してしまう恐れがあります。
まず記録する
きちんと分析して問題を発見する。
それにより、小さな兆候を見逃さず、大きな問題に発展させない。
当たり前のことですが、これが重要なのです。
【人生とは時間の使い方】
ミッション:自分が楽しいと思えるコースを、いつでも何度でも走り始められる。誰もが自立して生きていける社会の実現を目指して。
バリュー:無駄な仕事や突然の問題発生、幸せの実現を邪魔する不安や悩みを解決・解消していく。
■吉乃 建志(よしのケンジ)プロフィール■
妻と娘と三人家族/システムエンジニア/40歳過ぎでフルマラソンに挑戦し完走/日本全国巡ることをライフワークに決めた「旅」と「食」を楽しむスキマ旅ブラリスト/本業も副業も成果を出しプライベートも充実できるハイブリッドワーカー
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吉乃 建志
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